鄭清文とその時代ー郷土を愛したある台湾作家の生涯と台湾アイデンティティの変容

Zheng Qing-wen and His Time: The Life of a Taiwanese Writer Who Loved His Homeland and the Transfigure of Taiwanese Identities

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Hiroko Matsuzaki

About the book: 日本統治時代に生まれ、終戦・旧国民党独裁時代・民主化と進む激動の戦後台湾を生きた作家鄭清文。2017年に逝去すると当時の台湾文化部部長であった鄭麗君は彼を悼んで「国宝」級作家と称えた。彼の作品は台湾の「国文」教科書にも掲載され、台湾の若者の間で知名度が高い彼の作品の多くは日本統治時代や都市と地方の関係、環境問題などに触れる。そして彼の作品の主要登場人物はスティグマ――一般と異なることから差別を受けがちな属性――を持つ。本書では彼が登場人物にスティグマを持たせた理由や彼の生い立ちなどを通じて、彼の作品に込められた心や寓意を読み解く。

About the author: Hiroko Matsuzaki was a HYI Visiting Fellow from 2011-12 and a HYI Associate from 2018-19.